手首や指の痛みは、腱鞘炎が原因で出現している場合があります。
手や指は安静にするのが難しいため、なかなか治らず困っている方もいることでしょう。
手を使いながらも治したい場合には、手首や指に対し、毎日ケア行うことが重要です。
この記事では、手首や指の腱鞘炎に効果的なケアの方法を解説します。
ストレッチやマッサージの方法と注意点をわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
■腱鞘炎とは
腱鞘炎とは、手首や指の筋肉に繋がっている「腱」と、腱を覆っている「腱鞘」の間で炎症が起こる病気です。
家事や育児、仕事や趣味などで日常的に手を使い続けると炎症が起こり、動かしたときに痛みを感じるようになります。
腱鞘炎は手を使う頻度が多ければ多いほど発生しやすく、治りにくいです。
炎症を抑えて生活するためには、手や手首に対する毎日のケアが重要になります。
痛みを感じた場合、早めに整形外科を受診し、ケアや悪化予防の方法を身に着けましょう。
■腱鞘炎の治療と予防にはストレッチが有効
腱鞘炎をケアするにはさまざまな方法がありますが、日頃から自分でケアをするには「ストレッチ」がおすすめです。
手首や指のストレッチを行うことで、使いすぎてダメージを受けた腱と腱鞘の負担を軽減し、炎症を抑えられます。
一日の終わりや仕事を始める前、休憩時間などにこまめにストレッチを行い、手首と指の炎症を予防しましょう。
■腱鞘炎のストレッチとマッサージ
腱鞘炎のケアに有効なストレッチとマッサージを解説します。
自宅で簡単に行えますので、痛みの程度を見ながらやってみましょう。
◎手首のストレッチ
手首のストレッチは以下のような手順で実施します。
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痛みのある方の腕を前に伸ばし、手のひらを下に向ける
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反対の手で指を掴み、ゆっくりと手前へ引っ張る
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10秒数え、ゆっくりと戻す
このストレッチでは、手のひらと同じ面の腕の筋肉を伸ばし、腱の負担を軽減します。
また、以下のストレッチも有効です。
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痛みのある方の腕を前に伸ばし、手のひらを下に向ける
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反対の手で手の甲を掴み、自分に向けて引っ張る
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10秒数え、ゆっくりと戻す
このストレッチでは、手の甲と同じ面の腕の筋肉を伸ばし、腱の痛みを軽減できます。
いずれも数回繰り返すことで、効果的に筋肉をほぐし、負担を軽減できます。
◎指のストレッチ
指ごとの筋肉のストレッチ方法は以下の通りです。
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痛みのある方の手の指を一本持つ
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指を開く方向に10秒間反らせる
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ゆっくりと戻す
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他の指も同様にストレッチする
このストレッチで指の筋肉をほぐし、腱の負担を軽減できます。
痛みが強い場合は無理をせず、可能な範囲で引っ張るようにしましょう。
◎マッサージ
ストレッチとは違いますが、マッサージでも筋肉をほぐし、腱への負担を減らせます。
手首や指そのものではなく、ストレッチをかけたときに伸びを感じる腕の筋肉や、手のひら・指全体を優しくマッサージしましょう。
ただし、強くマッサージしすぎると、痛みが悪化する可能性もあります。
マッサージ機や道具を使用する方もいますが、始めは加減しながらマッサージを行い、かえって痛みを強くしないよう気を付けましょう。
■ストレッチで腱鞘炎が悪化することもある?
ストレッチは腱鞘炎のケアに効果的ですが、自分で行う場合には方法と強さに注意しなければいけません。
やり方を間違えてしまったり、無理に強く引っ張りすぎてしまうと、かえって腱に負担がかかる場合もあります。
また、痛みが強すぎるために、ストレッチを行えない方も珍しくありません。
ストレッチを安全かつ効果的に行うためには、専門家から指導を受けたり、治療を施して貰ったりするのがよいでしょう。
整形外科医や理学療法士など、手の筋肉や関節のスペシャリストから治療を受ければ、正しいストレッチ方法でケアを行えます。
一人ひとりに合ったストレッチの方法や頻度があるため、不安な場合や痛みが強い場合には、整形外科を受診してアドバイスと指導を受けましょう。
■腱鞘炎のストレッチ方法は整形外科へご相談ください
腱鞘炎は、ストレッチやマッサージでケアすることにより、痛みの緩和や悪化予防が可能です。
軽症のうちは、自分でケアをするだけでも改善できる可能性があります。
痛みが強くなってしまった場合には、医師や理学療法士によるケア・指導を受けることで、効果的に治療を進められるでしょう。
『たけもと整形外科』では、腱鞘炎の治療に役立つストレッチやアドバイスを提供しています。
腱鞘炎が出現している原因を突き止め、患者さんごとに必要なケアの方法をご提案いたします。
腱鞘炎の症状に悩んでいる方や、自己流のストレッチが不安な方は、ぜひお気軽に『たけもと整形外科』へご相談ください。