
「いつの間にか指にしこりができて気になる…」
「痛みはないけど、良くない腫瘍だったらどうしよう…」
指に覚えのないしこりができていると、このように不安になりますよね。
指や手の周囲にできるしこりは「ガングリオン」と呼ばれるものです。
ガングリオン自体には基本的に害はありませんが、状態によっては治療が必要になる場合ももあるため、症状や治療法を理解しておくと安心できます。
この記事では、ガングリオンの症状や治療法を解説します。
放置しても良いのか?といった疑問にもお答えしていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
■指にできるしこり「ガングリオン」とは?
指にできるしこりは「ガングリオン」と呼ばれています。
ガングリオンの正体は、体内の袋ような組織に溜まった「ゼリー状の液体」です。
ガングリオンは指や手の関節の付近にできやすい特徴がありますが、なぜできるのかは明確になっていません。手のケガや使いすぎが原因で起こりやすくなるとされていますが、普段手をあまり使わない人にも出現する場合があります。
ガングリオンは見た目が気になったり、関節を動かすと違和感が出たりする場合がありますが、基本的には無害なしこりです。
ただし、ガングリオンができる場所によっては、神経や血管を圧迫して痛みが出る場合もあります。
■ガングリオンの治療法
ガングリオンの多くは時間が経つと自然に消えますが、場合によっては以下の治療を行います。
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注射針で液体を取り出す方法
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手術で袋ごと取り出す方法
詳しく見ていきましょう。
◎注射針で液体を取り出す方法
注射針を使用する方法では、ガングリオンに直接針を刺し、中の液体を吸いだすことで、しこりを取り除きます。
注射針を使用する方法は簡単に行えるため、すぐにガングリオンを取り除きたい場合に有効です。
ただし、この方法で中の液体を取り除いても、液体が溜まる袋は残ったままとなるため、しこりが再発する場合もあります。
◎手術で袋ごと取り出す方法
ガングリオンを取り除く方法として、手術を選択する場合もあります。
ガングリオンの液体が溜まる袋ごと切除して取り除くことで、より確実にガングリオンを除去できます。
手術をした場合も再発するケースはありますが、痛みやしびれなどの症状が出現しているケースでは、この方法を優先する場合もあります。
■ガングリオンは放置しても大丈夫?
ガングリオンによるしこりを「放置しても大丈夫なの?」と不安になる方もいるでしょう。
ここでは、しこりを放置してもよいものかを解説していきます。
◎基本的には放置しても問題ない
ガングリオンのしこりは悪性の腫瘍ではないため、基本的には放置していても問題ありません。
時間が経てば自然と消えるケースも多いため、患者さまご自身がきにならなければ、特に治療を行わない場合もあります。
◎痛みやしびれがある場合は治療が必要
強い痛みやしびれ、手や指の動かしにくさなどが出現しているケースでは、放置してはいけません。
ガングリオンができる場所によっては、指や手の神経が圧迫され、上記のような症状が出現する場合があります。
放置すると痛みやしびれが強くなるだけでなく、握力や指で物をつまむ力が弱くなり、日常生活や仕事に支障が出る場合もあります。
痛みやしびれを感じるときは、早めに医師へ相談して、適切な治療を行いましょう。
◎悪性腫瘍が疑われる場合は早めの検査が重要
珍しいケースではありますが、しこりの正体がガングリオンではなく、悪性の腫瘍である場合もあります。
しこりが急激に大きくなる場合や、押して痛みが強く出る場合は、念のため早めに検査を受けましょう。
■ガングリオンの注意点
手や指にできたガングリオンを、硬い物やテーブルの角などで潰そうとする方もいますが、ケガをする可能性があるため無理に潰そうとするのは避けましょう。
ガングリオンは押すと少し動くため、力を込めてもうまく潰せません。
また、無理に潰そうとすると、力を入れすぎてしまい、筋肉や神経などの組織を傷つける可能性があります。
安全かつ確実にガングリオンを取り除くには、整形外科で治療を受けることが大切です。
■ガングリオンにお悩みの場合は整形外科へお越しください
ガングリオンの正体は、放置しても害のない「しこり」です。
ただし、痛みやしびれなど、神経症状が見られる場合は、治療が必要になることもあります。
しこりの大きさが気になる、痛みやしびれが出るなどの場合は、整形外科で検査を受け、必要に応じて取り除く治療を受けましょう。
『たけもと整形外科』では、ガングリオンの検査や治療の相談を受け付けています。
しこりの状態や中身を丁寧に検査し、必要に応じてガングリオンを取り除くことが可能です。
指や手のしこりが気になる方、痛みやしびれ、動かしにくさなどを感じている方は、お気軽に当院へご相談ください。
