「突き指」したら指が曲げにくい…放置すると変形のリスクも|たけもと整形外科【公式サイト】|一宮市の整形外科

トピックス TOPICS

「突き指」したら指が曲げにくい…放置すると変形のリスクも



「突き指してから指が曲げられない…」

「指が変形して動かなくなった…」

突き指後、このような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?


スポーツや日常生活で起こる突き指は、自然と治る場合も多いです。

しかし、重症のケースでは指の曲げ伸ばしができなくなる場合があり、変形したまま動かせなくなってしまう方もいます。


突き指後、指が動かなくなった場合に考えられるケガについて理解しておくことで、整形外科を受診すべきか判断できるようになるでしょう。


この記事では、突き指後に指が動かせなくなる代表的なケガと、その治し方について解説していきます。


■突き指とはどんな状態?


突き指は、指先に物が強く当たった際や、指先を強く引っかけた際に生じるケガの総称です。

日常生活の中で起こる他、球技や人と接触するスポーツなどでよく起こります。


突き指が起こると、指の痛みや関節の腫れなどが生じますが、多くの場合放置していても治ると思われがちです。

しかし、骨折など大きなケガが生じている場合もあるため、痛みが強い場合や指の関節が動かせない場合には、なるべく早めに整形外科を受診しなければいけません。


■突き指後に指が曲げにくくなる「マレット損傷」とは


突き指後に指が動かせない場合「マレット損傷」が生じている可能性があります。

マレット損傷は「槌指」(つちゆび)とも呼ばれる指の変形です。


痛みや腫れとともに、指の第一関節が木槌のような形に曲がったままとなり、自力で伸ばすことができなくなる特徴があります。


■マレット損傷の病態と原因


マレット損傷には2つの病態があります。


・腱性マレット損傷

・骨性マレット損傷


腱性マレット損傷は、指の第一関節に繋がっている指を伸ばすための腱が切れ、関節の曲げ伸ばしができなくなってしまう病態です。


一方、骨性マレット損傷は腱の損傷はないものの、腱が付着している部分の骨が骨折することで、関節が変形し曲げ伸ばしが困難となります。


いずれの場合も、強く突き指をした際に生じます。強い突き指の際は第一関節が急激に屈曲し、その際に腱の断裂や付着部の骨折が生じるのです。


■マレット損傷の検査と診断


マレット損傷が疑われる場合、触診や画像診断(レントゲン撮影)によって判断します。

特に画像診断は骨折の有無を判断でき、治療方法を選択する基準にもなる重要な検査です。


骨折がない場合、自力で指を伸ばせるかどうかによって、腱の断裂の有無を判断します。


■マレット損傷の治療方法


マレット損傷の治療は「保存療法」と「手術療法」の2種類があります。


保存療法では固定用の装具を使用し、関節を伸ばした状態に保って腱の再生を待ちます。

治療にかかる期間はおおよそ6~8週間ほどです。


画像診断によって骨折が認められ、骨折の程度が強い場合や、同時に関節の亜脱臼が生じている場合には、手術が必要となることがあります。


■突き指後に指が曲げにくくなるその他の原因


マレット症候群以外に、突き指後に指を曲げにくくなる原因を紹介します。


◎側副靭帯損傷

突き指の際は、指を支える「側副靭帯」を損傷することがあります。

側副靭帯は、手の指の横側を通って関節を支えている「靭帯」の一種です。


側副靭帯が損傷すると、指が曲がったままになり、治療しなければそのまま固まってしまうこともあります。

特に、靭帯が断裂している場合は注意深く経過観察し、回復が見られなければ手術を行なわなければいけません。


◎骨折

突き指では、第一関節以外の部位も骨折する可能性があります。


突き指では剥離骨折や粉砕骨折が生じやすく、腱が付着している部分や、関節の動きに関与する部分に骨折が生じた場合、指が動かせなくなってしまうでしょう。


腫れや痛みなど炎症症状によって動かせなくなる場合もあるため、痛みが強い場合には骨折の可能性も考慮し、すぐに整形外科を受診しましょう。


■突き指後の正しい治し方


突き指をした場合、応急処置としてまずは安静をとりましょう。

突き指した指を引っ張ったりせず、冷水で冷やしたり、患部を高く上げて炎症を抑えることが大切です。


また、明らかに痛みや腫れが強い場合や関節の向きが変わってしまっている場合などは、マレット変形や骨折の可能性があります。

その際はテーピングなどで軽く固定し、すぐに整形外科を受診して検査を受けてください。


【突き指の治療は「たけもと整形外科」へご相談ください】


突き指は軽いケガだと思われがちですが、程度によっては骨折や腱の断裂など大きなケガが起きている場合があります。


明らかな変形がある場合や、痛み・腫れが強い場合には、すみやかに整形外科を受診して治療しなければいけません。


突き指後に指が動かせない方や、痛みが強く長引いている方は、ぜひ当院へご相談ください。

画像診断や整復治療、安静後のリハビリテーションなどにより、指の動きを元通りにし、日常生活に復帰できるようお手伝いいたします。


たけもと整形外科
医師
⇒院長の経歴はこちら