指の関節が伸ばせない。「結節」が原因かもしれません。|たけもと整形外科【公式サイト】|一宮市の整形外科

トピックス TOPICS

指の関節が伸ばせない。「結節」が原因かもしれません。



「指の曲げ伸ばしがしにくい…」「指にコブができて、力を入れると痛い…」

このような症状は「結節」が原因で起こっているかもしれません。


私たちは日常生活の中で、たくさん指の関節を動かしています。

関節に負担がかかり続けると、骨の変形によって「結節」が生じ、痛みを感じる方もいるのです。


手の結節について理解しておくことで、早めに異常に気付き対処できるようになるでしょう。


この記事では、手にできる結節の種類や症状、原因や治療法について解説します。


■指を伸ばせなくなる「結節」の種類 


指が伸ばせなくなる結節には以下の2種類があります。


  • へバーデン結節
  • ブシャール結節

これらの結節は、指の関節の間にある「軟骨」が擦り減り、骨同士がぶつかって変形することで生じると言われています。

この2つは、結節ができる場所によって名前が変わりますが、基本的には同じ「変形性関節症」の一種です。


へバーデン結節やブシャール結節は、指の関節が変形し曲げにくくなるのが主な症状です。

関節を動かしにくくなるだけでなく、痛みを伴ってしまうために、日常生活に支障が出る方も少なくありません。


また、指のこわばりや痛みがあることから「関節リウマチ」と勘違いする方もいます。

関節リウマチも指の変形や炎症が生じる病気ですが、結節とは原因が異なるため、検査によって見分けることが可能です。


■へバーデン結節とは? 


指にできる結節のうち、へバーデン結節について解説していきます。


◎指の第一関節にできる結節

へバーデン結節とは、指の第一関節(指先の関節)にできる結節のことです。

人差し指から小指までの4本に出現し、全ての指にできる人もいれば、どれか一本の指にだけできる人もいます。


◎へバーデン結節の初期症状

へバーデン結節の初期には、指の第一関節に赤みや腫れ、動かすときのこわばりなどを感じます。

最初は見た目の変化も軽度ですが、徐々に関節の変形が大きくなってきたり、痛みが強くなってきたりして、結節に気づくことが多いです。


また、第一関節の部分に粘液嚢腫(ミューカシスト)と呼ばれる水ぶくれのようなものが出現することもあります。


◎へバーデン結節の原因

へバーデン結節の原因は明らかにはなっていませんが、40歳以上の女性に多いことから、加齢と性別が関係しているとされています。


また、手をよく使うことで軟骨が摩耗し、結節ができやすくなるともいわれています。

畑作業や家事など、手を酷使し続けている女性は、へバーデン結節ができやすくなる可能性があります。


■ブシャール結節とは? 


ブシャール結節の症状や原因について解説していきます。


◎指の第二関節にできる結節

ブシャール結節は、指の第二関節にできる変形や結節のことを指します。

へバーデン結節との違いは場所だけであり、それ以外は大きく変わりありません。


◎ブシャール結節の初期症状と原因

ブシャール結節の初期症状もまた、関節の腫れや赤み、こわばりなどが出現します。

粘液嚢腫も同様にできることがあり、その他の症状と合わせて出現している場合は、ブシャール結節である可能性が高いです。


また、ブシャール結節もへバーデン結節と同様に、女性に出現することが多いとされています。


■へバーデン結節とブシャール結節は治る?


へバーデン結節とブシャール結節の正体は「関節の変形」です。

骨の変形を治療することは簡単ではなく、形を整えるには手術を行う必要も出てきます。

それでも、変形する以前の状態へ完全に戻すことはできません。


しかし、治療によって痛みをなくしたり、腫れや赤みを和らげることは可能です。

適切な治療を行なえば、結節ができる前のような状態に近づき、日常生活を送りやすくなります。

完全に元通りにすることは難しくとも、治療できないわけではないのです。


■へバーデン結節とブシャール結節を治すには


へバーデン結節の治療方法には以下があります。


  • 関節の安静
  • 固定(テーピングなど)
  • 投薬治療
  • リハビリテーション
  • 手術

初期の治療では、関節に負担をかけないよう安静を促したり、テーピングなどで固定する保存療法が基本となります。

炎症や痛みが強い場合は、関節内にステロイド注射を実施することも選択肢のひとつです。


また、リハビリテーションによって関節周囲の筋肉を動きやすくしたり、負担のかからない動かし方を学んだりすることで、痛みを和らげ進行を予防できます。


変形が著しく、日常生活に大きな制限が生じている場合には、手術も提案することがあります。

関節の変形を矯正する手術や、粘液嚢腫を除去する手術などさまざまあるため、医師とよく相談したうえで、行うかを決めましょう。


■指の結節にお悩みの方は整形外科へご相談を


指にできるへバーデン結節やブシャール結節は、誰にでも起こる可能性があります。

特に、日頃から手をよく使う女性は、痛みや炎症、違和感などを感じたら早めに対処し、関節の変形を予防することが大切です。


「たけもと整形外科」では、指の変形や痛みを検査し、必要な治療や予防法をご提案いたします。

結節を適切に検査し、薬の提案や安静の指示など、一人ひとりに必要な治療をご提供しております。


手の痛み、こわばり、違和感などを感じている方は、お早めに当院へご相談ください。


たけもと整形外科
医師
⇒院長の経歴はこちら