突き指をした場合、なかなか治らずに焦った経験はありませんか？

突き指は日常生活やスポーツでもでもよく起こるけがですが、場合によっては骨折や靭帯の損傷などが隠れている可能性もあります。

この記事では、突き指が治らない場合に考えられるけがについて解説します。

■突き指とは？

突き指とは、指先に強い力が加わったことで生じるけがの総称です。

壁や物に手をぶつけたり、転倒して手を勢いよく突いたりなど日常生活でのトラブルから、スポーツ中の接触やアクシデントなど、さまざまなシーンで生じる可能性があります。

突き指が生じると、腫れや痛み、関節の曲がりにくさなどの症状が現れます。

数日程度で痛みが消える場合もありますが、中には骨折や靭帯断裂など大きなケガが生じているために、なかなか痛みが治まらない場合もあるのです。

強い腫れが見られる場合や、痛みが強い場合には、ただの突き指ではない可能性があるため、早めに検査を受けることが大切です。

■突き指が治らないときに考えられる病気とけが

突き指が治らないときに考えられるけがについて詳しく解説します。

• 骨折やひび

• 靭帯の損傷や断裂

• マレット損傷

それぞれ詳しく見ていきましょう。

◎骨折やひび

突き指の痛みが続いている場合に考えられるのが、指の骨折かひびです。

骨折していた場合、指に強い痛みと腫れが生じるほか、内出血によって青紫色に変色する可能性があります。

骨折していた場合、放置していると治りが遅くなり、痛みや腫れが長く続いてしまう可能性があります。

正しい位置に整復（骨の並びを戻すこと）し、骨が動かないようギプスや添え木などで固定することが大切です。

◎靭帯の損傷や断裂

靭帯損傷や断裂も、突き指の痛みが長引く原因です。

指の関節を支えている靭帯が損傷すると、痛みが引かず動きも悪くなります。

靭帯を損傷した場合、部分的な損傷か断裂かによって、完治するまでの期間が変化します。

固定して様子を見る場合もあれば、必要に応じて手術も必要です。

◎マレット損傷

マレット損傷とは、指先（第一関節）が木槌のような形に変形し、自力で伸ばせなくなっている状態を指します。

マレット損傷では、指先の腱または骨の損傷が原因となり、指の曲げ伸ばしが困難になります。

治療法は固定、または手術があり、突き指よりも完治までに長い期間かかるのが一般的です。

■突き指の治し方

次に、突き指の治療方法を解説します。

突き指が生じた場合、基本的には以下の治療法をとることが多いです。

• 固定

• 手術

骨折や靭帯損傷など、明確なケガがなければ、固定や保存療法で治療するのが一般的です。

ギプスや添え木などを使用し、指が動かないよう固定しながら様子を見ます。

固定や保存療法で効果が見られない場合には、手術を検討する場合もあります。

■突き指の応急処置方法

突き指をした場合、以下の応急処置を行います。

• 手を心臓より高い位置に上げる

• 指を適度に圧迫する

• 指を冷やす

• 安静にする

突き指した場合、早めに応急処置を行うことで、痛みや腫れが悪化せずに済む場合があります。

心臓より高い位置に指を上げることで血流が指に集まるのを防ぐことができます。

また、圧迫や冷却も炎症反応を抑えるために重要であり、その後は指を動かさないよう安静にしておくのがポイントです。

このような応急処置は「RICE」と呼ばれる処置方法として知られています。

突き指をしたらできるだけ早めに応急処置を実施してから様子を観察し、痛みや腫れが引かなければ病院を受診しましょう。

突き指の応急処置については「【手の専門医推奨】突き指の応急処置方法について」の記事でも紹介しています。

■突き指が治らないときにやってはいけないことは？

突き指がなかなか治らない場合にやってはいけないのが「指を引っ張ること」です。

突き指をしたら引っ張って治すと聞いたことがある方もいるかもしれませんが、場合によっては骨折や腱の断裂などが起こり、突き指を悪化させてしまう可能性があります。

指の治りがよくない場合、適切な治療を受けるために検査をするのが大切です。

数日経っても痛みが引かない場合は、早めに整形外科を受診して必要な治療を受けましょう。

■突き指がなかなか治らない場合は整形外科へ

突き指は数日程度で治る場合もありますが、ときに骨折や靭帯損傷など、大きなけがが起こっている可能性もあります。

痛みや腫れがなかなか引かない場合は、早めに整形外科を受診して治療を受けましょう。

『たけもと整形外科』では突き指の治療も提供しています。

レントゲン検査や超音波検査など、さまざまな手段で指の状態を検査し、診断することが可能です。

突き指後の痛みに悩んでいる方は、お気軽に当院へご相談ください。